いきなり問題です!これ何でしょう!?
新型iPhoneではないですよ。
正解は神棚です。
こんなにスタイリッシュなものもあるんですねえ。従来の神棚といえば、かなり大きいもので和風のイメージなので、洋風な部屋には合わないって声があったようです。
ですが、これなら洋風な部屋にもぴったりですよね。
しかもそんなに大きくないので、インテリアの邪魔にならないし、引っ越しの際に持ち運びもできます。
もともと、震災で仮設に住んでいた人から、仮設にも神棚を置きたいという願いから作られたようで、小さくて使い勝手のいい神棚が望まれていたんですね。
これ、けっこういい値段なんですが、かなり売れているようです。
赤いものは漆塗りなのですが、15万円もします。
木材業界は今まで、安いというのが大正義だったんですが、もうそれでは成り立たない。つくってもつくっても赤字なんだという話はよく聞きますから、やっぱり全部でなくてもいいけれど、高く売れる稼げる商品を作る必要があります。この神棚はそのモデルケースでしょう。
伝統にとらわれない
秋田県角館市で有名な樺細工。伝統工芸というイメージがありますが、その中でも㈱藤木伝四郎商店では新しいデザインにも挑戦しています。
これなんて、いわゆる樺細工のところは、一番下のサクラの樹皮の部分だけです。上からカエデ、サクラ、クルミ(ウォールナット)の材部分を薄くして張っているのですね。
従来のサクラの樹皮にこだわっていたら、このような発想は出てこないでしょう。今までの顧客とは別に新たな層に販売を伸ばしていくには、ときにこのような大胆な商品展開も必要なのです。
昔の方がいろんなデザインがあった!?
昔は既製品というものが少ないですから、一点ものというのがたくさんありました。名家の旧邸に訪れると、意匠をこらした内装が目につきます。
例えば床材を見てみても、部屋ごとに違うなんてこともよくあります。
このような床材は今作れるところほとんどないんですよね。ラインで製造できるものではなくて、職人さんが手加工しながら製造するので、手間がかかりすぎるのです。今はそこまでお金をかけて床を張る必要がないんですよね。昔は住宅といっても、名家の場合は社交の場として使われますから、お客さんに見せることを意識しているのです。
欄間なども昔の住宅は素晴らしいものが多いですが、今はあまり和室を使わないのでデザイン性に富んだものはほとんどありませんね。今の住宅は早く作ることが命ですから、既製品が使われます。住宅に関するデザインは間違いなく衰退していると思います。
このようなものを手軽に使えるようになれば、結構革命だと思うのですが、なかなか機械で製造するのは難しいんですよね。
でも、既製品にあふれている今だからこそ、デザイン性に富んだ、ちょっと変わったものを提供することに価値がでてくるでしょう。木材はまだまだデザインで可能性が広がります。
この記事が気に入ったなら
この記事を気に入っていただけたのなら、林業・木材関係の話題カテゴリーの記事がオススメです。広葉樹林業や国産材の可能性を中心にご紹介していますので、参考になればと思います。
コメントを残す