地域と木材と乾燥と。たくさんの接点が林業の可能性を広げるかもしれない。

 

木材の活用だ!間伐だ!と騒がれていますが、木材ってそんなに使い道あるの?って人も多いんじゃないかな。建材や最近だとバイオマス発電に使われたりしますが、その他にはどんな使い道があるんだろうと。今日はその一つを紹介します。

地域の名前を売る木材の活用方法とは?

最近、林業の盛んな地域で流行っているのがこれ!木の枝、葉、幹から精油を取り出して販売するというもの。ここ2,3年でかなり増えたんじゃないかな。精油の抽出ってとても簡単で、木材を細かくして、それを熱蒸気によって加熱していくと、木材から水分と油が出てくる。それを集めるだけです。

精油抽出

 

簡単にできるので、あまり予算がないところでもできるし、なにより消費者に直接売れるのがメリット。

建材だと中間業者を何社も通さないと買えませんが、精油ならば、ネットで直接売ることができます。これは木材業界にとっては結構画期的なことで、直接販売できるということは、直接名前を売る事が出来るということです。しかも、精油を抽出する行為そのものを体験事業としても展開できるので、観光客をよぶネタになる。だから林業の盛んな地域がこぞってやろうとしているわけですね。

 

 

能登の林業再生!能登ひばを使った産官学連携アロマオイル開発プロジェクト

株式会社フプの森

熊野の香りが出来るまで(歩み)

自然豊かな地、うきはの森林から生まれた天然アロマ、福岡県うきは産ヒノキリーフ。

まだまだ、市場が小さいので、売り上げ的にはそんなにたくさん売れているわけではないでしょうが、今まで木材業界ができていなかった「選ばれる商品づくり」ができてきていますよね。

今後は、精油でブランドを作っておいて、実は柱も作っているんですよ、この柱はあの精油と同じ木なんですよ。というように、直接販売できる精油で名前を売っておいて、それに便乗する形で他のも売っていこうというところが出てくるんじゃないかな。

木材と人工乾燥

 

木材は山から切ってきてそのまま使えるというものではなくて、必ず乾燥する必要がります。なぜかというと、乾燥していない木材をつかうと、木が暴れてしまうからです。
なので、皆さんの家の柱や床に使っている木材はまず間違いなく乾燥しています。この乾燥には天然乾燥と人工乾燥というのがあって、多くの企業で時間のかからない人工乾燥が採用されています。

この人工乾燥なのですが、ほとんど精油を抽出する作業と変わらないんですね。
製材した木材を人工乾燥機に入れて、熱蒸気で乾燥室内の温度を上昇させ、その加熱空気によって木材の水分(含水率)を調整する。
人工乾燥機2
ね、ほとんど同じでしょ!?まあ、この含水率の調整というのが、乾燥の肝で、そこの上手さを売りにできるくらい難しいものでもあるのですが、基本的には蒸気をつかって温度をあげて、木材の水分と油分をとばすということなんですね。他の方法もありますが、一般的にはこの方法です。

精油の抽出はこの飛ばした蒸気を冷まして、水分と油が分離したところを集めるのですが、人工乾燥ではそのまま蒸気を飛ばしちゃうんです。あくまで乾燥が目的ですから。あ~もったいない。

せっかくならその蒸気、集めてみたらどうでしょう?人工乾燥機の上に管をつけて、その先に冷却装置をつけたら、すぐに精油がとれるはずです。あれだけ大量の木材をいっぺんに乾燥するのだから、かなりの量の精油がとれますよ。精油って5mmℓで3,000円とかします。それを捨ててると考えるともったいない。

 

蒸気を集めてサウナに

もしくは、その蒸気を使ってサウナにできないですかね。人工乾燥機のなかの温度って60~80度くらいになるんです。直接人工乾燥室に入るのは、ちょっと危険だし、何回も出たり入ったりしてると本来の乾燥に影響が出かねないので、蒸気だけを集めて、別の部屋にその蒸気をいれます。蒸気を集めて別の部屋に入れる過程で蒸気が多少冷めてくれるので、ミストサウナにはちょうどいいんじゃないかな。ミストサウナは40度くらいだというし。木の香りがするサウナっていいじゃないですか。

まあ、そういうの考えているところがあるんですよね。

丸平木材

ハウジング山陽のちょっと木になる!!

 

僕がいる岩泉町なら、龍泉洞で冷え切った体を温めましょう!とか、宇霊羅山の登山でかいた汗を流しましょう!ということでPRすれば、観光業にもなりますよね。

僕なんかは、登山しようと計画たてるとき、必ず一緒に温泉探しますから(僕が温泉好きというのもありますが)。登山客にとって、そのあとに汗を流せるのって重要なんですよね。なので、登山客にサウナ入れますよってPRするのは、ありなんじゃないかと。

しかもただのサウナじゃありません!木材を乾燥した際の出る蒸気を集めているんですよ。サウナに入りながら森林浴を体験できますよ。ってことになれば、他にないですね。

人工乾燥機とサウナ

あとは、あなたの家に使う柱と一緒にサウナに入りましょうとか体験事業にするのもいいかも。おお、柱のストーリーできましたねえ。これは他にはなかなかないでしょう。選ばれる柱です。しかも、その入場料を人工乾燥の経費に回せるんだから、一石二鳥です。

もしくは、移住促進にも使えるかも。例えば、地域の閉校した学校をシェアオフィスとして活用する場合、今はどこも、同じようなこと考えているので、企業を集めるのに、苦労するかもしれません。そこで、シェアオフィスに入る人は、サウナ無料で入れますよ、仕事終わった後に、自由に入れますよ。ってPRしましょう。サウナ付きのシェアオフィスなんておもしろいと思うなあ。

 

たくさんの接点をつくろう

人工乾燥機ひとつとっても、いくつも活用の仕方があるんですね。ただ木材を乾燥するだけだったのが、精油も取れて、サウナにもなって、観光客や登山者、移住者にもPRできる材料になる。もちろん、これだけで何千万も売り上げたり、何万人も観光客が来たりということはないでしょう。でも、精油やサウナのように、多面的に事業展開していくことで、普段木材に関心のない人たちとの接点ができるのです。僕は、木材業界は専門家だけの業界になっていると感じるので、もっと一般の人との接点を増やすべきだと思っています。

 

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