千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉で混浴体験。日帰り入浴で秘湯を堪能。

弾丸車中泊の日帰り温泉巡り、谷地温泉に続いて、同じく青森県にある「酸ヶ湯温泉」に行ってきました。日本屈指の豪雪地帯にある酸ヶ湯温泉は、国民保養温泉地第一号にも選ばれた東北を代表する名湯。有名なヒバ千人風呂を心ゆくまで堪能しました。

▼谷地温泉の記事はこちらから 開湯400年の日本三秘湯「谷地温泉」の日帰り入浴が最高だった。

酸ヶ湯温泉について

青森県青森市に位置する「酸ヶ湯温泉」が発見されたのは、今から約300年前のこと。漁師が仕留め損ねた鹿が湯に浸り傷を癒していたことから、「鹿湯」と呼ばれたのが名前の由来なのだそうです。その後、酸性が強いことから「酸ヶ湯」と変化していきました。

江戸時代から湯治客が多く、現在の大浴場「熱湯」の周辺に湧き出したお湯のそばに、小さな小屋を建て、山菜取り人や狩人らに温泉を開放していました。そのような小屋主たちが集まり組合を設立したのが現在の「酸ヶ湯温泉」の原型となっています。

酸ヶ湯温泉体験記

谷地温泉、猿倉温泉から青森市方面へ車で10分程度登っていくと、見晴らしの良い高台の上に「酸ヶ湯温泉」があります。

標高925mの場所にある「酸ヶ湯温泉」は、観測史上最高の積雪量566cmを記録するなど日本屈指の豪雪地帯。6月末の訪問でしたが、周辺の山を見渡すと、まだ雪が残っている箇所がありました。気温が上がりにくい場所なので、夏でも20度を下回ることが多く、避暑地としても人気があります。

見晴らしの良い峠を抜けると酸ヶ湯温泉

周辺には八甲田山登山口や温泉が噴出する地獄沼などがあり、大自然に囲まれた環境にあります。

地獄沼

大きな看板のある玄関をくぐると、券売機があるので、日帰り入浴券を購入し、受付に券を渡すと入場できます。

日帰り入浴は「ヒバ千人風呂」と「玉の湯」の2種類あり、片方づつも選べますが、両方入れるセット券がオススメです。

ロービーはホテルのように広々としていて、大勢の入浴客で賑わっていました。

記念撮影用のボードも。

ロビーを奥まで進むと右手に「ヒバ千人風呂」の入口があります。番頭さんが座っていた昔のままの姿を残していますが、現在は無人。「ヒバ千人風呂」は混浴ですが、入口と更衣室は別々です。

酸ヶ湯温泉では、160畳もある混浴の「ヒバ千人風呂」と男女別の「玉の湯」の2種類を楽しむことができます。2つの湯船は別の棟にあるので、一度着替えて行き来しなくてはなりません。

ヒバ千人風呂


出典:酸ヶ湯

更衣室から階段を下っていくと、約160畳、テニスコート1面分の広々とした「ヒバ千人風呂」が目に前に。これほど大きな空間なのに、柱が一本もなく、露天風呂ではないのですが、開放的な雰囲気。浴場内はふんだんに青森ヒバが使われていて、ほのかにヒバの香りが漂います。

「ヒバ千人風呂」は混浴なのですが、主に左側が男性、右側が女性のスペースとなっています。とはいえ、湯船が別々にあるわけではなく、男性が女性のスーペースに立ち入らないように衝立が立てられているだけです。

源泉の異なる2つの湯船

浴場には「熱湯(ねつゆ)」「四分六分の湯」の2つの湯船があり、それぞれに異なる源泉を使用しています。

入口からみて手前にある「熱湯」は、足元からお湯が自噴している「源泉湧き流し」。入ってみると、名前に反してあまり熱くはないのですが、長時間入っていることができるので、体の芯まで温まり、長時間温もりが持続します。

「四分六分の湯」は「熱湯」よりも熱いのですが、温もりの持続が短く、四分から六分くらいの温まり具合になるとのことから、この名前がつけられました。確かに入ってみると、「熱湯」より少し熱いようです。ただ言われなければ、あまり温度の違いに気づかないくらいの温度差かな、と思います。

他にも、浴場には「冷の湯(かぶり湯)」「湯瀧(打たせ湯)」があります。

「冷の湯」は入浴前や湯上りに使用する、体を軽く洗い流すためのもの。温度は38度くらいなので、少しぬるめですが、専用の源泉から引いたものなのだそうです。

「湯瀧」は「四分六分の湯」と同じ源泉を使用した打たせ湯で、約3メートルの高さから落ちる湯の勢いは、マッサージにちょうどいいです。

ご利用時間 24時間(女性専用時間有り 朝8:00〜9:00 夜20:00〜21:00)
*日帰り入浴は7時〜18時
アメニティ  ドライヤー

玉の湯


出典:酸ヶ湯温泉

「玉の湯」は男女別なので、混浴が苦手という方にオススメ。比較的新しい浴場なので「ヒバ千人風呂」のような趣は感じられませんが、こちらも青森ヒバをふんだんに使用した浴場は心地よい雰囲気です。またシャンプーやボディーソープが完備されているので、硫黄独特の臭いが気になる方は「ヒバ千人風呂」の後に入りましょう。

ご利用時間 24時間(深夜1:00〜3:00の間メンテナンスのため、入浴不可。)
*日帰り入浴は9時〜17時
アメニティ  シャンプー・リンス・ボディソープ・ドライヤー

湯上りには「みちのく限定コーラ」

湯上りは、本館ロビー隣にあるお土産屋さんに立ち寄ってみましょう。今回は初めてみた「みちのく限定のコカコーラ」を購入しました。少し小さいですが、可愛らしい缶のボトルが温泉地の雰囲気によく合います。湯上りに飲むコーラは格別ですね。

それから多分酸ヶ湯限定品のアイスもいただきました。カチコチに凍っているので、すぐには食べられませんが、湯上りにゆっくりとアイスが溶けるのを待つのもいいものです。ブルーベリーがたっぷりで贅沢なアイスですよ。

酸ヶ湯温泉まとめ

 

住所 〒030-0111 青森県青森市荒川南荒川山国有林酸ケ湯沢50番地
日帰り入浴時間 ヒバ千人風呂:7時〜18時
玉の湯:9時〜17時
日帰り入浴料金 ヒバ千人風呂or玉の湯どちらか1ヶ所のみ:600円、2ヶ所入浴可:1000円(貸しタオル付き)
泉質 酸性含二酸化炭素・硫黄・鉄泉・アルミニウム硫酸塩塩化物泉(硫化水素型)(緊張低張性温泉)
効能  慢性皮膚疾患・腰痛・筋肉痛・神経痛・冷え性・疲労回復・健康増進

▼酸ヶ湯温泉は宿泊もできます。

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