ミズナラはブナとともに冷温帯を代表する落葉高木であり、南樺太から北海道〜九州の冷温帯に分布します。葉の形はコナラと似ているので区別しにくいものもありますが、ミズナラは葉柄がほとんどなく、きょ歯が荒くて鋭いのが特徴です。樹皮もコナラに比べ薄いので区別がつきます。
学名 | Quercus mongoloca var. grosseseratta |
別名 | オオナラ |
分類 | ブナ科コナラ属 (落葉高木) |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、アジア北東部 |
木材としての利用が進むミズナラ
日本ではあまり使われることのない樹種でしたが、乾燥技術が進んだヨーロッパではコナラ属をオークと呼び、家具や内装材として使用されてきました。また、かつてヨーロッパオークより良質な北海道のミズナラはジャパニーズオークとして高値で輸出されていました。
今では輸入材はもちろん、国内のミズナラも乾燥技術が進んだことにより、フローリングや集成材として利用が進んでいます。
ナラのフローリング
ナラのフローリングの中でもオススメのものをご紹介いたします。
このフローリングブロックは直貼りフローリングと呼ばれ、無垢材の裏面にシートが貼られているので、釘打ちすることなくボンドだけで施工可能です。しっかりと施工するなら2液のエポキシ接着剤を使いますが、普通の木工用ボンドでも接着させることができます(多少接着性は劣ります)。あくまで自己責任ですが、自分のお家に使うなら、貼り直しも簡単なので、木工用ボンドを使うこともありでしょう。
また、賃貸など、接着剤をつくことができない場合は、置くだけでも施工することができます。少しづつズレてきますが、そこを割り切れば、本当に簡単に施工することができます。置くだけ施工の際のポイントは、端の部分だけ、両面テープで固定することで、ズレを抑えることができます。
サイズ:15×303×303mm
塗装 :UVウレタン塗装/無塗装
形状 :四方本実及び面取り加工
サントリーのウィスキー樽
サントリーのウィスキー樽もミズナラを使っています。戦争でシェリー樽が輸入できないことにより、その代用品として使われ始めたのがミズナラで、最初は原種の漏れや香りが強すぎる点で高い評価は得られなかったそうです。しかし、なんども同じ樽を使っているうちに独特の味わいの原酒になり、白檀や伽羅を思わせる豊かな香りが生まれました。
広葉樹ならではの使い方を考える
ミズナラに限ったことではありませんが、広葉樹は針葉樹のように真っ直ぐ育ちません。そのため針葉樹のような建築規格材としての活用は難しいのです。曲がった木材を木材をうまく活用するには、その曲がりを生かしたり、小さな材料でも集成材にすることで、ある程度大きさ・形を自由に決めることができます。
FOREST PEOPLEでも、ナラの集成材を利用した製品開発を進めていこうと思います。少しづつ公開していきたいと思いますのでご期待ください。