ツリークライミングの第一人者ジョン・ギャスライト氏の言葉が大人になった今だからこそ響いた。

こんにちは。@shoheiomiです。

7月30日に前夜祭、31日に森の日事業と題して育樹祭、カタクリ大作戦が開催されました。当然ながら森林コンダクターである僕はスタッフで参加したわけですが、これがなかなかいい経験でした。

今回は町村合併60周年ということもあって、ツリークライミンングの第一人者ジョン・ギャスライト氏が来町されて、前夜祭から様々なお話を聞くことができました。

 

ツリークライミングの体験

前夜祭では、人生初のツリークライミングを体験することに。これがめちゃ面白いんです!!なんで今までやってこなかったんだろう。元々子供の頃から木登りは好きで、得意な方でしたが、自力で登る木登りとはまた全然違います。

ツリークライミングは専用のロープやサドル(安全帯)、安全保護具を利用して木に登り、木や森、自然との一体感を味わう体験活動です。
「樹上から」という今までとは違う視点で森を見たり、五感を使い樹上の自然を体感すると新しい発見があります。家族や友人と同じ木に登って時間を過ごしたり、ツリーボート(ハンモックの一種)を使って木の上でキャンプをしたり、バードウォッチングや自然観察をしたりと、楽しみは無限に広がります。

引用:TREE CLIMBING JAPAN

 

まず腕の力は思ったほど使わないですね。フットループという道具に足をかけて、それを足で下に押し出し、そのタイミングで特殊な結び目を上にあげていきます。そのタイミングがうまくいけば、素早く登ることができます。

IMG_5090

登るのに夢中だと怖さはないのですが、ふと下を見るとなかなかの迫力があります。途中で木の枝に寝そべったりできたので大満足。一つ残念なのは、スマホを持っていけなかったので、景色の写真が撮れなかったことですね。

 

土砂降りの中の前夜祭

ツリークライミングの時間までは何とか持っていた天気も、夕方になると土砂降りに。雷の音も聞こえてなんとも夏らしい雰囲気です。幸い屋根のある場所での開催だったので、ずぶ濡れになることはありませんでしたが、雨の強さに花火があがったような拍手が沸き起こっていました。みなさんテンションがあがっていたのですね~。

いよいよ乾杯の時間です。乾杯の音頭はもちろんジョン・ギャスライト氏。手にはビールジョッキではなく、世界一大きな種類の松ぼっくり。

IMG_5094

この松は、山火事の後に松ぼっくりを落としていち早く再生していくのだそうです。だから毎年落ちるわけでもなく、何十年も木についているものもあるとか。松ぼっくりの中に違う樹種の種が飛んできてそこに保存され、山火事の後にその松ぼっくりが落ちることで、他の樹種も再生できるというお話はとても興味深いものでした。

食事は、味噌田楽や、松茸の麦雑炊、ホルモン、香茸のおにぎりなど、地元の食材がふんだんに使われていました。食べるのに夢中ですっかり写真を撮るのを忘れてしましましたが、都会では食べられないものばかりで、非常に満足感がありました。

食事中にジョン・ギャスライト氏とお話しする機会もあり、岩泉の森林や食材の豊かさに「すごいよ!」の言葉をいただけたのがとても嬉しかったですね。でも一番盛り上がったのはメガネ談義だったことは内緒です。

 

森の日事業

いよいよ本番です。この日は町内の関係者や子供たち、東京の昭島市の方々など勢ぞろいで数百人規模のイベントとなりました。子供たちがメインで、薪割り体験やツリークライミングなどの体験を行います。

薪割り体験

IMG_5120

用意されたのは、ナラ材。ナラは火が長持ちすることでもっともポピュラーな薪材です。

まずは大人が見本をみせます。驚いたのは、子供たちに薪割りをしたことがあるか聞いてみると、半分くらいの子が体験したことがあるということ。岩泉ではまだ生活に欠かせないものとして薪が生きているんですね。

IMG_5126

子供たちの薪を割れたときの充実した顔が印象的でした。割れなかった子の中には悔しくて泣き出してしまう子もいて、自分が子供のころに感じた悔しさと、その気持ちからくる新しい挑戦への情熱を思い出しました。

 

ツリークライミング体験

IMG_5129

セラピーロードとして整備された森の中でおこなうツリークライミングは、適度に見晴らしもよく、涼しいので最高の環境です。

IMG_5135

少し大きめの木にロープを仕掛けて登っていきます。枝の上に腰かけたり、しがみついたり。木と森としっかり触れ合っていました。子供のころにこのような体験ができることは、正直うらやましいですね。

 

ジョン・ギャスライト氏の講演会

簡単なプロフィールを紹介いたします。

おしごと

○農学博士
○タレント
○コラムニスト
○エコロジー空間プロデューサー

出身

1962年 アメリカオレゴン州生まれ
カナダブリティッシュコロンビア州育ち

学歴

1993年南山大学経営学部卒業
2007年名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程修了

活動

ツリークライミングRジャパン 代表
NPO法人ツリークライミングジャパン 理事長
美しい森林づくり全国推進会議 構成員
EXPO 2005 自然体感プログラム『グローイング・ヴィレッジ』プロデューサー
中部大学教授
中京女子大学客員教授 等

引用:ジョンサン ドット コム

 奥様は日本人で、子供たちは台湾とハワイにいらっしゃるとか。そして、味噌樽で作ったツリーハウスで生活しているそう。子供たちはツリーハウスから見える名古屋のキラキラした夜景にあこがれて、町に連れて行ったけれど、ここはあのキラキラしたところじゃないと。だからツリーハウスに住んで時々町に出ればいいじゃんというジョン氏の言葉に納得したという話もされていました。

また、日本に興味を持ったのは、子供のころ暮らしていた家の近くの浜辺に打ち上げられる日本のゴミからという話も印象的でした。本棚だとおもっていたのは実は下駄だったとか、それから侍に興味をもって、日本を調べるようになったそうです。

IMG_5137

子供のころ、お父さんがいなくなって、カナダに移り住み、訛りやどもりのせいで苛められていたけれど、おじいちゃんに相談したら、木登りしようて言われ、それからツリーハウスをつくったと。面白いことをやれば、みんなが集まってくるよと言われて、半信半疑だったけれど、実際にある日いじめっ子がやってきて、登らせてほしいと言われ、嫌々登らせたのだそうです。そうしたら本音が聞けて、彼も家族が大変だという共通点が見えてきた。そうしたら苛めがなくなったのだそうです。きっかけは木登りから始まったツリーハウスで、自分が面白いと思って取り組んでいるところには人が集まる。そしてそれをきっかけに新しい発見があったりする。自然と触れ合うことで、素直な気持ちで接することができるようになったのかもしれませんね。

ドリームメーカーでいよう

「自分に夢がなくても、人の夢を応援してあげることで、それをきっかけに自分も夢を見つけられる。だからまずは人の夢を応援してあげて!ドリームメーカーでいよう!」という言葉が印象に残っています。こんな夢は難しいかもしれないと考えがちだし、人に対してそういうお節介をしてくる人もいますが、それは親切なんかではないと思います。特に子供にとっては、自信をつけてどんどんチャレンジしていく姿勢が大切です。どんどんチャレンジできる子は、結局当初の夢が叶わなかったとしても、新しい夢を見つけることができます。そしてまた頑張れる。でも、最初から難しいと考えてしまうことが習慣になってしまったなら、いつまでも夢や目標はできません。なんとなく大学に行ってなんとなく就職して。無難な生活だとは言いながら、どこか現状に満足できない。「本当にこれでいいのだろうか」と自問自答することになる。僕も知らず知らずにそのような状態になっていたことがあり、そのような状態から抜け出すために、就職活動では自分にとって最も大事なことを重視しました。自分は何をやりたいのかを。岩泉に来たのもその考え方が根幹にあります。

ジョン・ギャスライト氏の言葉は、大人になった今だからこそ、とても響きました。いくつも失敗して、悔しい思いをしてきたからこそ感じ取れたのかもしれません。子供たちにも届いてくれるといいですね。

充実した二日間が終わりました。来年も一回り大きくなった子供たちの姿を見るのが楽しみですね。