皆さんはスギと聞いてどのようなことを思い浮かべますか。
戦後の大規模植林の影響で密植しすぎて光の入らない森になっている、広葉樹の森に比べ地崩れが起きやすい、さらには花粉症で多くの人を苦しめている・・・・というイメージですっかり嫌われ者感のあるスギですが、実は葉っぱを使って高級線香が作られているって知っていましたか?
スギの葉線香
線香にも色んな種類がありますが、スギの葉の線香は煙の量が多いためお墓まいりに向いているとして親しまれてきました。
作り方
- スギの葉を採ってきて、天日干しする(乾燥機を使うと乾燥は早いが油分が飛んでしまい、香りが良くない)
- 乾燥させたスギを葉と枝に分ける
- 水車などを動力にしてじっくりと葉をひく。
- 粉状になったら、お湯で練りこむ。スギの葉の持つ油分がノリがわりになる(タブの葉の粉を混ぜる場合もある)。十分練りこんだ後、成型する。
- 乾燥させる
完成!!
出典:手しごと手帖
ということで、タブの葉の粉を接着剤がわりに混ぜなければ、スギの葉だけで線香を作ることができます。
線香の作り方を紹介している動画も見つけましたのでご紹介いたします。
スギの線香の可能性
杉の線香がもっと普及すれば、杉林を管理できるようになるので、定期的に間伐を行うことができます。木材としては杉はもう高くは売れないということが常識になってしまっているので、間伐してた分、他の樹種を植えることもできます。葉っぱは毎年新しく生え変わるので、単年計画で収益を上げることもできます。40〜50年に一度しか販売できない「木材」と比べると、毎年収益を上げることができるということは非常に画期的なことだと思います。
スギ以外の葉っぱでも線香が作れるだろうか
岩泉町にはスギはもちろん、アカマツ、カラマツも豊富に生息しているので、それらの樹種でも線香作りを試してみようと思います。アカマツもカラマツも葉っぱはなかなかいい匂いがするので、できそうな気がしますが・・・・
インターネットで調べてもそれらの樹種の線香はないようなので、何か理由があるのでしょうか。誰も試していないだけなのでしょうか。
一度実験してみたいですね。