【レトロ建物散歩 vol.1】旧石川組製糸西洋館

新しくてピカッピカの建物も気持ちいいけれど、やっぱり趣のある古い建物が好き。

どんな人が住んでいたのだろう。いつ建てられたのだろう。古い建物だからこそ歴史がある。そんな建物の歴史を思い浮かべるのが好きなんです。

“FOREST PEOPLE”筆者 逢見祥平(@shoheiomi)がレトロな建物を気ままに巡る「レトロ建物散歩」が新連載でスタート。縁側のある日本家屋からお城のような西洋建築の建物まで、レトロを感じる建物を巡ります。

 



 

「レトロ建物散歩」第一回目は、埼玉県入間市にある旧石川組製糸西洋館。

所在地〒358-0008 埼玉県入間市 河原町13−13
営業日>>詳しくはHPでご確認ください
営業時間10時〜16時
入館料大人200円、中学生以下無料

 

オオミ

まずは旧石川組製糸西洋館の歴史から

旧石川組製糸西洋館は、大正から昭和の初めにかけて全国有数の製糸会社であった石川組により、外国商人を招くために、1921年ごろに建設された迎賓館です。設計は東京帝国大学(現在の東京大学)で西洋建築を学んだ室岡惣七、建築は川越の宮大工関根平蔵がそれぞれ担当しました。

石川組製糸は最盛期には西洋館のある入間市に3工場、県内は狭山市や川越市に、県外でも福島県・愛知県・三重県・福岡県に工場を持つなど、1922年の生糸の出荷高では全国6位を記録。

全国有数の製糸会社として知られていましたが、関東大震災による損失や昭和恐慌、また生糸に代わる化学繊維(レーヨンなど)の出現により生糸の需要が減少し、経営不振に陥り、1937年に解散しました。

戦後は進駐軍に接収されて一部改造されたそうですが、ほぼ原型のままを留め、当時の繁栄の様子をうかがうことができます。

 

オオミ

それでは旧石川組製糸西洋館へ!!

国道16号線沿いにタイル張りのシックでレトロな建物が見えてきました。

迎賓館というだけあって一般の住宅とは雰囲気が違います。「厳かな」とか「厳格な」みたいな言葉が浮かんできます。

シャキッとしていないと入れないような、そんな雰囲気。

*実際はTシャツとかラフな格好で大丈夫ですよ。

旧石川組製糸西洋館は以前は年に2〜3日程度しか公開していませんでしたが、最近は6月〜11頃まで第2、第4土日を基本に一般公開されています。それでも年に数十日しか入館することができないので、とっても貴重な体験です。

 

美しい木の内装や作り付けの家具を注目して見てみると、細部まで細かな装飾があり、当時の職人さんの腕の素晴らしさを感じます。個人的には木製の窓枠がお気に入りのポイント。

立派な階段のある家…憧れますよね。

二階にはお風呂場がありました。昔ながらの青みがかったタイル張りがなんだかオシャレに見えてきます。窓が立派だからなのでしょうか。映画のワンシーンに出てきそうな雰囲気があります。

西洋館とは言いますが、和室もあります。やっぱり日本人は和室が落ち着くもの。用事がないときはこちらで過ごしたのでしょうか。

和室を取り囲むようにして廊下がある構造は面白いですね!障子とカーテンが一緒に写る空間ってなんだか素敵です。

舞踏会でも開かれていそうな赤い絨毯が印象的な洋室。こちらの部屋で、外国商人と交流を深めていたのでしょうか。

窓周りの雰囲気がオシャレですね。窓と反対側にあるステンドグラスにも注目!!

一通り見学したあと、入り口左隣の部屋が喫茶コーナーになっていたので、コーヒーをいただいていくことに。なんとコーヒーにクッキー(たくさん!!)がついて300円。歴史ある西洋館で飲むコーヒーは格別でした。

オオミ

最盛期の石川組製糸の繁栄がいかにすごいものだったのかうかがうことができました。ラルクの「Lies and Truth」PV撮影地だったり、黒バスの赤司君の豪邸のモーチフになったり、一部のファンの中では聖地だったりもします。

 

2018-08-31-FRI