本日ご紹介するのは、埼玉県川越市の中心に位置する蔵の街、川越一番街です。
小江戸・川越と言われるように、古くからの歴史や文化が残る街並みで、埼玉県の有名な観光地となっています。
小江戸川越
商人の街として発展してきた川越のルーツは江戸時代に舟運により江戸との物流が活発になったことにあります。
名称 | 福岡河岸記念館 |
場所 | 〒356-0011 埼玉県ふじみ野市福岡3-4-2 |
開館時間 | 午前10時から午後4時 (5月から9月は午後4時30分まで開館) |
休館日 | 月曜日(祝日にあたるときも休館) ・ 12月27日から1月4日 |
入場料 | 大人 = 100円(20人以上の団体は1人80円)
小・中・高校生 = 50円 |
江戸の北を守る地として川越城を建設し、城下町として栄えていた川越藩は、隅田川の支流である新河岸川を利用して当時江戸文化の中心地であった浅草まで物資を運び、その文化を川越に持ち帰ることで、商人の町として発展していきました。
川越の特徴である蔵造りの街並みは、度重なる火事から町を守るため、耐火建築として幕府が土蔵造や瓦葺屋根を奨励したことに始まると言われています。当時100万人都市として世界最大の人口密集地であった江戸は、数年に一度のペースで大火に見舞われていました。そのため江戸は火事対策が進み、江戸と交流のあった川越は、江戸の優れた技術を取り込んでいったのです。明治時代に町の3分の1を焼いたと言われる川越大火にも耐え抜き、多くの蔵造りの家々が残ったことで、耐火性を改めて見直され、商家を中心に再整備が行われました。それが今日も残る蔵造りの川越一番街につながっているのです。
いいものが集まる川越の街を歩く
埼玉県屈指の観光地とあって、いつ訪れても多くの人で賑わい、東京からも近いので、訪日外国人の方々も多く見かけます。そんな川越は商人の街ですから、食べ物、古道具、手づくりの品が各地から集まってきます。各店舗で扱っているジャンルも異なり、飽きることなく街をまわることができるので、一日中楽しむことができます。
一生ものの道具と出会う
まずご紹介するのは、凛とした雰囲気が漂うまちかん刃物店。もう何度も立ち寄っているのですが、何度行っても飽きることがありません。包丁やハサミ、爪切り、さらには刀まで様々な刃物が並びます。普段スーパーなどで見かけるものとは異なり、ここでの出会いは一生のものとなるでしょう。
ご主人や店員の方が目の前で小気味の良い音を立てながら包丁を研いでくれ、実際にその切れ味を試すことができます。
なるべく接地面を大きく切ることがコツだとのことです。言われたように包丁を下ろしていくと、全くストレスを感じずに滑らかに切ることができました。包丁は上手に使うとトントンと音はなりません。なるほど、上からまっすぐ包丁を下ろして切っていくと、断面がザラザラしていて、接地面を大きくして切ったものはカンナをかけたように滑らかです。美味しいお店はきっと切り方から違うのだろうなと想像させられました。
さて、お店から出て散策を続けましょう。まだまだ行くべきところはたくさんあります。とはいえ、急ぐことはありません。たまには小道に足を踏み入れてみるのもいいものです。普段から多くの人で賑やかな川越ですが、一度大通りからそれてみると、そこには静かな空間が広がります。
静かな小道をぐるぐるとまわると、川越のシンボルである時の鐘のそばまで出てきました。約400年前から庶民に時を知らせ続けた時の鐘は、現在のもので4代目で、明治時代の川越大火の直後に再建されたものです。
カタチを変え伝統は生き続ける
観光地となっているので、お土産用に持ち運べるように、小さなアクセサリーや箸などが多く販売されていますが、中にはこのような小さなほうきまであります。和の雰囲気がありますが、洋服用のほうきなのだとか。
薬物問題で何かと話題になっている大麻ですが、古くは反物や紙の原料になる繊維として全国各地で栽培されていました。今では麻のほとんどが輸入されるようになったために、日本では一部の地域でしか生産されていないのです。それらの地域では決して薬物のために栽培しているわけではありません。古くから利用されてきた繊維として、また、アクセサリーなど新しい活路を見出しながら伝統を守り続けているのです。
様々な作家さんの陶器も集まっています。作家さんそれぞれに作品の雰囲気も異なるので、洋食、和食という大枠にとらわれず、それぞれの食事にあったお皿を探してみたくなります。
このほか川越では、毎月二十八日に骨董・古民具などのお店で賑わう蚤の市が開催されます。その時だけしか出品されないものが集まるので、常連さんも多いとのこと。お気に入りの掘り出し物が見つかるかもしれませんね。
名称 | 川越一番街 |
場所 | 〒350-0063 埼玉県川越市幸町15−7 |