岩手県矢巾町にある工房さんにお邪魔し、木の器をつくっている様子を見学させていただきました。
住居の横に建てられた作業小屋の中に入ると、目の前にはたくさんの器が。
正確に言うと、器になる前の荒型というものなのですが、様々な大きさ、形の荒型が置かれています。
上から見ると、製品になった器よりもかなり厚く、おおまかに加工されていることがわかります。
器を加工する職人さんは、この状態になったのを仕入れ、それを最終製品まで仕上げるそうです。
何十種類もある刃物の中から最適なものを選び、荒型を機械にセットして加工していきます。
回転する荒型に丁寧に刃物を当てていき、少しずつ削っていきます。
普段私たちが何気なく使っている器が、このように職人さんが一つ一つ丁寧に加工してできているものだと思うと、とても愛しくなりますよね。
削り終わった器がこちら。
柔らかいフォルムの可愛い器になりました。
この写真は、節の大きな器を集めたものですが、こういうのはなかなか市場には出回らないそうです。
でも、これも天然物の一つの味ですよね。工業製品ではありえない、一つ一つに個性があり、それが愛情につながる。手仕事で作られた製品の醍醐味です。