【工芸と林業】原材料から顔の見えるものづくりが出来ないだろうか

スーパーや農産物販売所などで「私が作りました」という生産者紹介のポップを見かけることがあると思います。

工芸の世界でもそれが出来ないだろうか、今回はそんな話をしたいと思います。

工芸でも様々な分野がありますが、特に日用品として使用するものは大量生産が前提なので、分業制が敷かれていることが多いです。

分業制だと関わる人が多いので、「私が作りました」とは言いにくく、基本的には作者名が公開されることはありません。大抵の場合は、〇〇塗り、〇〇織り、というように産地名で表記されることが多いようです。

しかし、昨今SDGsやサスティナビリティという考え方が広がり、ものづくりの世界にも作り手や原材料の情報など、モノの背景を発信することが求められるようになってきました。

それでも、農産物や食品に比べ、しっかりと情報発信できているところは少ないと思います。

木のうつわを作り、物語をどう伝えるか

こちらの記事で「伝統工芸が生き残るために必要なのは共感」だと書きましたが、モノの背景をしっかり発信するために、顔の見えるものづくりを徹底したいと考えるようになりました。

ヨハク木工舎では、基本的に丸太から塗りまで一貫してものづくりを行なっているので、作り手としてはヨハク木工舎の逢見となりますが、原材料となる丸太を切り出してくる人や業者も一緒に、ものづくりに関わる人として発信できるような仕組みを作りたいのです。

▲地元の有限会社楢原愛林から購入した原木

このうつわは、どの地域でどんな人達が伐り出した木を使っているのか、うつわに識別番号をつけて、ネットでその情報を調べることができるとか、そこまで出来れば凄く面白い取り組みになるのではないかと思います。

すぐには難しいでしょうが、徐々に顔の見えるものづくりの仕組み構築を始めていきます。

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