錫の鍛金を学びに横浜は石川町にある秦錫工房さんで開催されている鍛金教室に参加してきました。
そもそも鍛金ってなに?という方のために一応ご説明しておきますが、
鍛金(たんきん)とは、金属を金床や烏口などにあて金槌で打つことで形を変えていく技法である。打ち物、鎚金(ついきん)、鍛冶(かじ)とも[1]。金属工芸に用いられる技法の1つである。
引用:wikipedia
ということで、錫を叩いて、作りたい形に成形していくことになります。
今回つくるのは、豆皿とぐい呑。
板状の錫から作っていきます。
写真では重厚で硬そうな金属に見えますが、実はかなり柔らかく、手で力を加えただけで、グニャっと曲がってしまいます。なので、加工しやすいという特性があるのです。通常の金属であれば、熱であたため、柔らかくしないと加工できませんが、錫は熱であたためる必要はありません。
錫(スズ)は、銀色で、元素記号Sn、融点231℃、比重7.30(鉄と同じくらい)、熱伝導度0.154(鉄と同じくらい)の無毒性単一金属です。 非常に軟らかく、水に錆びず、表面は長い年月の経過と共に酸化変色をし、その古色はより一層趣を増します。
引用:秦錫工房
まずは、豆皿づくりです。豆皿の形になるように金属にコンパスで円を描いていきます。
線を描き終わったら、線の外側をハサミで大胆に切っていきます。段階は増えますが、最初から線に沿って切るよりも、綺麗に切ることができるのですね。
綺麗に切ることができたら、錫が歪んでいないか確かめましょう。歪んでいたら、木製のハンマーで傷つけないように叩いてまっすぐにしていきます。
綺麗に切ったつもりでも、若干線が残っていたりします。その線を消すために、やすりがけしていきます。
この時のポイントは、台に錫を置き、ヤスリを縦に動かすこと。大きくヤスリを動かすことでうまく削れていきます。あまり力を加えると、柔らかい錫が曲がってしまうので、気をつけましょう。
形が整ってきたら、小さめの木製ハンマーで叩いて成形していきます。丸太のくぼみに合わせて、錫を回しながら叩くことで、少しづつ豆皿の形にしていきます。だいたい3周する間に成形するようなイメージで叩いていくことがポイントです。
これが簡単なようで結構難しいんです。慎重に叩くとなかなか曲がっていかないし、大胆に叩くと、歪んでしまいます。常に一定の力がかかるように叩いていく(というよりハンマーの重さを活かして落とすだけ)ことがポイントとのこと。
成形し終わったら紙やすりでふちの部分を磨いていきます。ガスバーナーで溶かすことでふちの部分に光沢を持たせる方法もあります。ガスバーナーで行うと、溶かしすぎたりするので、時間はかかりますが、やすりがけした方が無難ですね。
ぐい呑づくりもこの工程に叩く回数を増やしていくことで、つくることができます。
こちらが完成品。これでお酒をちびちび飲むのが楽しみです。
秦錫工房(横浜教室)
お店 | 秦錫工房 |
場所 | 〒231-0851 神奈川県横浜市中区山元町1-11 |
TEL | 080-6585-6984 |
体験料金 | 豆皿3,500円
豆皿・ぐい呑7,000円 |
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