都会で生活をしている現代人にとって「森」は休日に癒されに行く場所、という認識の人も多いでしょう。そんな人たちにもっと「森」のことを知ってもらいたいとの思いで始めたのが、この「森の研究室」。
森の研究室では木や植物を使って、様々な実験をしていきたいと思います。
今まで行った実験は、樹液を採取、アロマオイルの抽出、木の色素で染物、木材チップでの燻製など。それぞれ実験方法から、ビジネスとしてどう展開できるかという点も記事にしていきたいと思います。
樹液を活用する
木からは樹液が採取できます。皆さんご存知のメープルシロップもカエデの樹液を煮詰めたものです。樹液は同じ木から毎年採取できるので、林業の課題であった短期の収入を見込める、今注目の取り組みです。
関連記事:樹液ビジネスが林業を変える4つの理由。
日本では、埼玉県の秩父市が先進的な取り組みをしています。
→【樹液ビジネス】伐らない林業とは何か。地域の強みを活かした秩父の取り組み。
移住先の岩泉町でも樹液採取を始めました
→【食べられる山プロジェクト】樹液は○○で採取できる量が大きく変わるんです。
アロマオイルを抽出する
木っていい香りがしませんか?それは木が油分を持っているからです。油分は蒸留して抽出することができます。それを精油と言いますが、アロマオイルとして利用することができます。
→アロマに。お茶に。クロモジの香りと味を楽しむ。クロモジ蒸留体験ツアーに参加してきた。
→森の香りを取り出してみよう!カラマツの葉っぱでアロマオイルを抽出してみたよ。
木の色素で染物をする
木はさらに色を持っています。茶色っぽいイメージがあると思いますが、ピンクや黄色などの鮮やかな色を持っている木もあり、染物によく利用されています。
関連記事:【草木染め】 ピンクや黄色も。木がカラフルだって知ってました?
合わせて読みたい草木染めの記事
チップで燻製する
林業・木材業が一般の人に馴染みがないのは、そもそも接点がないから。
では、自然な形で接点を持ってもらうには・・・
そう、「食」と絡めることだと思います。
とはいえ、木を食べるわけにはいかないので、木材チップを使った燻製料理の実験を始めました。
このように森には様々な可能性が眠っています。
この可能性をどうにかビジネスまで昇華していけないか・・・というのが僕の当面の課題です。それが実現できれば、「田舎で暮らしたい」という人達の新しい選択肢になるかもしれません。それだけで何千万も稼ぐというのは難しいかもしれませんが、一つ一つは数万円の稼ぎでも、それがいくつもあれば、十分に生活していけます。僕はこの研究を通して、森と共に暮らすロールモデルを創って生きたいのです。